こんにちは、あおさん(@aosan)です。
2022年社会福祉士国家試験を受験する最後のあがきで、19科目の覚えておくべき重要項目をまとめてシェアします。
私の備忘録であると同時に、他者にシェアする、他者に教えることで自分の学習効果を上げようという狙いです。
ですので、記事の作りはほぼ備忘録なので、超簡素になります。そこのところよろしくお願いいたします。
それでは3回目のスタートです。
社会システム
文化帝国主義
強国がメディアや経済活動を通して、自国の文化や価値観を一方的に広げていくこと。
自民族中心主義。自分たちの文化を最も優れたものとして、他の文化をさげすむ、排他的で危険な考え方。
リースマン『孤独な群衆』(1950)
- 伝統志向型 … 伝統的な規範、慣習に従って動く。外れると「恥」を感じる。
- 内部指向型 … 自分の理念・理想に従う。外れると「罪」を感じる。
- 他人指向型 … 大衆社会の類型。レーダーによって周囲の藩王を探り、自分が同調しているかどうかを気にしている。「孤独な群衆」のタイプ。
AGIL理論
パーソンズ。社会のあらゆる領域を、社会システム全体を維持する機能という観点から整理していく理論。
A = 適応
G = 目標達成
I = 統合
L = 潜在的パターンの維持及び緊張処理
社会計画
社会システムがこうあるべきという視点から政策の目標を設定して、その実現のために行われるプログラム。
社会指標
社会や国民生活の様々な状態を、経済指標のほか、非貨幣的指標などにも基づいて測定する統計指標で、政策を評価する際に用いられる。
雇用政策や社会保障などを通して、国民の福祉のために積極的に介入する国家。
労働力の脱商品化=社会保障制度の充実、を基準に分類。
- 自由主義レジーム
アメリカのように資力調査によって社会扶助を低所得に限定するなど、国家が社会保障を抑制して市場を奨励する傾向が最も強い。労働力の脱商品化は最も低い。 - 保守主義レジーム
職業による社会保険の格差、男性が稼ぎ手であることが前提の社会の傾向が強い。ドイツ、フランス。労働力の脱商品化は中程度。 - 社会民主主義レジーム
労働力の脱商品化が最も進んでいる。すべての階層に平等に個人単位で高水準の社会保障が与えられる。スウェーデン、ノルウェー、デンマークなど。
近代化
資本家と労働者の2つの階級。やがて階級闘争に勝利した労働者が私有財産なき共産主義社会を実現する。
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」
プロテスタントの持つエートス(生活態度)が、合理的な資本主義の発展に適合的
支配の類型
- 伝統的支配 ⇒ 前近代
- カリスマ的支配
- 合法的支配 ⇒ 近代
デュルケム
社会が近代に移行する中で、人々の結びつきは、
機械的連帯 … 比較的同室の人々が結合したありかた
↓
有機的連帯 … 異質な個人が分業によって結合したありかた
社会結合が緩み混乱してしまう状態 ⇒ アノミー
『自殺論』
- 集団本位的自殺
国のために。集団のために命を投げ捨てる。前近代的。 - 自己本位的自殺
孤独で不安定な状態でなされる自殺。個人主義が高まる近代に特徴的。 - アノミー的自殺
慢性的な焦り、実現できない虚無感による自殺。「分相応に生きる」といった伝統的枠組みが消失した近代に特徴的なもの。
大衆化
「甲羅のない蟹」
自己規制や反省を欠き、感情や欲望をむき出しにした、中間集団という防御壁のない大衆社会の人間像。
フロム
「自由からの逃走」
過剰な自由は人々を不安にさせ、人はそこから逃れて、新たな束縛を求める。
結果、強者に従順で弱者に残虐な権威主義的パーソナリティを示す。
これは『自由への疾走』か。
そろそろ、集中力が・・・。
コーンハウザー
「大衆社会の政治」
A エリート(支配層)へのアクセス可能性
B 非エリート(被支配層)の操られやすさ
- 共同体社会
A 低い B 低い
伝統規範強く支配層の地位が固い。伝統的束縛が強いので被支配層に勝手なこともできない。 - 多元的社会
A 高い B 低い
中間集団がしっかりしている。個人と国家の媒介がうまくできている。 - 全体主義社会
A 低い B 高い
国家が全面的管理。支配層にアクセスしにくく、コントロールは拒みがたい。ナチス、スターリン政権など。 - 大衆社会
A 高い B 高い
エリートにアクセスしやすく、非エリートは操作されやすい。
ミルズ
パワーエリート論
卓越した能力を持つ限られた人々の集団(パワーエリート)は、その利害を守るため、マスメディアなどを通じて大衆を操作し、被支配層とパワーエリートの間にある中間集団は解体され、被支配層は容易に操作され、無力化される。
情報化
ベル
農業社会 ⇒ 工業社会 ⇒ 脱工業社会・知識社会
専門技術の比重が高まる。
トフラー
「第三の波」
脱工業的な現在社会の動きを第三の波と呼び、第3次産業の就業比率が高まり、対人サービス労働に従事する人口が増える。
マルクーハン
情報メディアの形が人間の感覚に影響を及ぼす。
電子文化によって世界が一つの神経系のように結びついて「グローバル・ヴィレッジ(地球村)」が形成される。
「公共性の構造転換」
18世紀の理想的な批判的公共性が、19世紀以降にいかに変質していったか。
人口の変動
世界の人口動態
2020年 77億9500万人
2050年 97億3500万人予測
アフリカ、アジアの途上国は人口が増加、日本、ヨーロッパの一部は人口減少。
世界総人口の65歳以上の高齢化率
1950年 5.1%
2015年 8.2%
2060年 17.8%予測
日本の人口動態
2019年 1億2617万人
年少人口 15歳未満 12.1%
生産年齢人口 15~64歳 59.5%
高齢者人口 65歳以上 28.4%
前期高齢者 13.8%
後期高齢者 14.7%
- 人口オーナス ⇒ 従属人口が多く、生産年齢人口が少ない状態
- 人口ボーナス ⇒ 生産年齢人口が多く、従属人口が少ない状態
※従属人口 … 年少人口と高齢者人口を合わせた人口
地域・都市の理論
シカゴ派
1892年、設立間もないシカゴ大学の社会学部を拠点として、都市研究の先駆的な役割を担った。
パークの参与観察
学生を都市のフィールドワークに送り込み、スラム街やギャング集団の中に入り込んで実証研究を行った。
バージェスによる同心円地帯理論
都市発達過程を図式化。都市構造を同心円状のモデルで示した。
ワースのアーバニズム
都市的生活様式を理論化。都市の特徴として、移動性の高まり、結合の弱まり、匿名的関係、自我の不安定さ。
シカゴ派以外
リンド夫妻の「ミドルタウン調査」
「実業階級」と「労働者階級」の区分を導入して地域の階層構造を調査。
ウォーナーの「ヤンキー・シティ調査」
住民相互で社会的威信を評価してもらう方法で地域の階層構造を調査。
ウェルマンの「コミュニティ解放論」
交通、通信手段の発達によって、人間関係は地域的な制約から解放され、場所に縛られない親密なネットワークを形成する。
日本の農村社会学・都市社会学
家を単位として、本家、分家、主従関係を形成していく結びつきを「同族」と呼び、日本の農村構造原理として理論化。
福武直
日本の農村を「同族型」と「講組型」に分類。
講組型 ⇒ 小規模な農家の比較的対等な協働からなる村落
鈴木栄太郎
自然村 ⇒ 生活の単位的結合としての村
行政村 ⇒ 行政によって区画された村
「正常人口の正常生活」
生活の基本である家庭と職場を結ぶ規則的な動き。人々の交流の結び目となる「結節機関」が集中しているほど、都市化が進んでいる。
磯村英一
家庭 ⇒ 第一の空間
職場 ⇒ 第二の空間
都市の盛り場、歓楽街 ⇒ 第三の空間
日雇い労働者の宿泊所、売春宿を調査。都市の陰に注目。
鈴木栄太郎と視点が対照的。
鈴木は「異常人口の異常生活」とした。
地域社会の問題
インナーシティ問題
都市中心付近の地域が、人口流出、住民の高齢化、建物の老朽化などで衰退していく現象。
都市が周辺部へと無秩序に拡大する現象。
ジェントリフィケーション
都市中心部の再活性化のため、衰退した地域を整備し、高級化する試み。
人口の流出により、都市の中心部が空洞化してしまうこと。
過剰都市化現象
都市部の人口増加の程度が予想を大きく上回ること。
拡散した都市機能と人口を集約させて、自動車を使わずに生活できる範囲を生活圏とする都市。
高齢化率50%を超える。
社会集団の諸理論
テンニース
クーリー
- 第一次集団 … 家族、遊び集団、地域集団など、体面的で親密な集団
- 第二次集団 … 企業、学校、国家など、ある目的のために人工的に作られた、関係よりも非人格的になっている集団
マッキヴァー
- コミュニティ … 共同生活が営まれている一定の地域、共同の伝統と感情をもって形成される
- アソシエーション … 地縁的結合に基づく親密なコミュニティを土台に、ある目的のために作られた集団(企業、国家、家族)
サムナー
- 内集団 … 「われわれ意識」という仲間感情によってむずびついた集団
- 外集団 … その外部にあって敵意や闘争の対象とされる集団
※内集団バイアス … 実際には優劣の差がないにもかかわらず、他の集団よりも好意的に内集団を評価すること
準拠集団(リファレンス・グループ)・・・現に所属しているかどうかではなく、個人の価値判断、「好き」「きらい」を行動の基準とする。愛着を持っている集団の価値観を、自分の価値判断基準にする。
ホーソン実験
1930年ごろ。メイヨーらによる実験。物理的環境よりも、インフォーマル集団の存在が作業効率に影響する。
家族
定位家族
自分が生まれて育っていく、方向付けされていく家族、社会化される家族。
生殖家族
自分が結婚して作っていく家族。
両親またひとり親と未婚の子、もしくは夫婦のみからなる家族。
拡大家族
複数の核家族からなる形態。三世代同居、兄弟がそれぞれ配偶者を迎えても同居しているなど。
DINKs(ディンクス)
ダブル・インカム・ノー・キッズ
夫婦共働きで子どもを持たず、余裕ある生活を営んでいく形態。
DEWKs(デュークス)
ダブル・エンプロイド・ウィズ・キッズ
夫婦共働きで子どもがいる形態。
共に暮らすカップルの少なくとも一方が、以前のパートナーとの間にできた子供を伴っている形態。
インビジブル・ファミリー
祖父母、夫婦、孫がそれぞれ独立した世帯を保ちつつ、徒歩や車、電車で容易に移動できる近隣に居住し、必要に応じて、精神的、経済的に相互に支え合う。
家族をめぐる学説
オグバーン
家族が従来になっていた機能は産業化の中で失われ、愛情機能のみになる。
家族機能の縮小
バージェス、ロック
伝統的な家族が制度の規定されていたものから、近代家族は個人間の感情に基づくものへ。
「制度から友愛へ」
家族機能を果たすための最小限の普遍的な単位が核家族。
現代家族の機能は、子どもの基礎的な社会化と成人のパーソナリティの安定化の2つ。
男性ー手段的役割(外へ出て生活費を稼ぐこと)
女性ー表出的役割(家族の情緒面での安定を図ること)
リトウォク
パーソンズは核家族は孤立するものとしたが、形式的には拡大家族ではないが、頻繁に行き来をして、内容的に拡大家族のような密接な結びつき、修正拡大家族と呼ぶ。
日本の現在家族の変容
世帯規模 … 1世帯平均 2.39人(2019)
婚姻率 … 人口千対 4.8 (2019)
離婚率 … 人口千対 1.69 (2019)
※2002年に戦後最高の2.30後、低下。
2019年世帯構造
単独世帯 28.8%
夫婦のみ 24.4%
夫婦と未婚の子 28.4%
三世代世帯 5.1%
高齢者のいる世帯 約2558万4000世帯
全世帯の49.4%
単独世帯 28.8%(うち65%が女性)
夫婦のみ 32.3%
生活
地位の非一貫性
学歴、収入、職業威信など各尺度の高低が一致しない状態。
地位の非一貫性が高いと、格差が意識されなくなる。
社会移動
階層間を移動すること。
世代内移動 ⇒ 個人がある職業から別の職業へ変わること
世代間移動 ⇒ 親と子が異なる職業に就くこと
- ライフサイクル
ライフステージごとに人生や家族状況をとらえる。 - ライフコース
さまざまな人生の出来事(ライフイベント)や社会の変化をも視野に入れて、人生をとらえる考え方。 - コーホート
出生や結婚など人生の重大な出来事を、同時期に共通して体験した人々の集合。
完全平等社会 ⇒ 0
完全不平等社会 ⇒ 1
1に近づくほど、格差が大きい。
役割・自己・コミュニケーション
役割葛藤
一人の人の中で複数の役割が衝突すること。
「親」と「会社員」など
役割集合
ひとつの地位に、場面によって複数の役割が存在すること。
「顧客」「同僚」に対する場合
個人が持つある役割に対して、周囲から「こうふるまうべき」とされる期待。
役割取得
ミード。役割期待を取り入れて自己を形成していく。
役割距離
期待される役割から距離を取って、自分を大きく見せるような行為。
自分を守る振る舞いの一つ。
役割猶予
大人として社会的役割を確立する前の、社会的に認められた猶予期間。
エリクソンの言うモラトリアム。
予期的(期待的)社会化
マートン。
将来自分が参加するだろうと思われる社会集団の価値や規範を前もって取り入れたり、将来自分が付くと予想される地位や役割に関して先取りして学んだりすること。
ヴェーバーの行為類型
- 目的合理的行為
何かの目的を達成するために、手段と結果を合理的に計算しながらなされる行為。 - 価値合理的行為
結果はどうなろうと、自分の信ずる絶対的な価値に従ってなされる行為。 - 感情的行為
感情や気分によってなされる行為。 - 伝統的行為
身に付いた習慣によってなされる行為。
主意主義的行為理論
人間の行為は外的要因だけで決定されるのではなく、本人の主体的な選択と努力も含まれる。
クーリー
「鏡に映った自己」
この人の目に私はどう映っているのだろうか?
身近な他者の眼を意識し、自己形成していく。
社会圏が交差すればするほど、人はそれぞれの場で異なる自分を表出したり、意識したりして、「個性」や「自己」が高まっていく。
ゴッフマン
相互行為儀礼
儀礼、演劇(ドラマトゥルギー)、印象操作、儀礼的無関心、役割距離。
社会的ジレンマ
個人として最も望ましい合理的な行動をとると、社会全体にとっても、自分にとっても望ましくない非合理な結果を招いてしまうこと。
共有地(コモンズ)の悲劇
必要な対価を負担せずに利益だけを受ける。
ジェンダー
生物学的な性の特性ではなく、社会の中で作られる男性性、女性性の概念。
第一波フェミニズム
1960年以前、人権面での男女平等をを求める女性運動。
婦人参政権運動。法的、政治的権利を中心にした論点。
第二波フェミニズム
1960年代、「ウーマン・リヴ」。
家事労働などプライベートな領域で作られる性別規範を問題視したもの。フリーダンが専業主婦の抱えるストレスや不安を告発。
「二重基準」、行動規範が男女によって異なること。
ジェンダー・トラック
「男子は理系、女子は文系」というように、就業前の教育段階で、男女のコース分けがされていること。
賃金が支払われない労働。家事労働が典型。
ジェンダー・セグリエーション
生活や職域など諸領域において、男女の分離がなされていること。
ジェンダー・エンパワメント
ジェンダーの格差解消のためになされる様々な支援
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
女性が身体的にも精神的にも社会的にも健康であり、かつ産むことについて自ら選択決定する権利。1994年、カイロの国連人口開発会議で確立された概念。
環境問題
2008~2012年 温室効果ガスを1990年より先進国全体で5.2%削減目標。アメリカ離脱、途上国規制なし。
パリ協定
2015年 cop21 先進国、途上国もすべての国が温室効果ガスの削減目標を立てることなった。
事業者が、事業による環境への影響などを調査し、住民に公表して意見を聞く仕組み。
環境コスト
環境会計という考え方、環境省のガイドラインに即して、企業活動において環境保全に要したコストを示すもの
環境リスク
ある物質や事業が環境にもたらす影響について確率的に計算し、メリット、デメリットを考量しながら危険度を割り出そうとするもの
社会システム ⇒ パーソンズ ってぐらいに頻出してくる。
パーソンズって言うと、世代的にこうなってしまう…。
順番にやっていると飽きるので、次は専門科目からやってみることとするか。
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