こんにちは、あおさん(@aosan)です。
2022年社会福祉士国家試験を受験する最後のあがきです。
出題されるであろう、単発の重点項目です。
今回は『ソーシャルワークの実践モデルとアプローチ』です。
(専門科目)『相談援助の理論と方法』からです。
この科目は、社会福祉士としてはキモなので、まず出ます。ほぼ出ます。
人名やら、複雑な名称がたくさん出てきますが…、
刷り込みます!
実践モデル
① 治療モデル
人物名 リッチモンド
- アメリカ慈善組織化運動の指導者
- 「ケースワークの母」
- 『社会診断』(1917)
- 『ソーシャル・ケースワークとは何か』(1922)
概 要
- 医学の診断・治療のモデルに沿って展開する。
- 社会的治療を目的。
- クライエントの生活問題には、病理的な原因が必ず存在するという前提、原因を除去または修正することで、個人の成長や発達がなされて問題は解決すると考える。
その他
② 生活モデル
人物名 ジャーメイン、ギッターマン
概 要
- システム理論、生態学理論をソーシャルワークに取り入れたモデル
エコシステム理論 - 現在のソーシャルワークにおいての中心的なモデル
- クライエントを個人ではなく、家族・近隣・地域社会の一員としてとらえる
- 人と環境の相互作用の改善と強化と統合を目指す
- 人と環境との交互作用で問題が起こっているので、新たな対処法を見つければ解決できると考える
その他
- システム理論(一般システム理論)は理論生物学者のベルタランフィらが提唱。
全てのものをシステムと考え、要素としてのシステム、集合して全体としてのシステム、そのシステムは互いに作用していると考える。 - このシステム理論をソーシャルワークの実践に取り入れたのが、ピンカスとミナハン。4つの基本システムを提示。
1)クライエントシステム、2)チェンジ・エージェント・システム、3)ターゲット・システム、4)アクション・システム。
③ ストレングスモデル
人物名 サリービー
概 要
- クライエントの残存能力などの強みを高く評価する。
- クライエントの固有の強さや長所、クライエントの有する資源や問題解決能力に焦点を当てた援助を行う。
- 人が本来持つ強さを引きだして問題解決をする。
その他
- ラップとゴスチャは、精神障害者の個人のストレングスに焦点を当て、「地域は資源のオアシスであり、仕事の場所である」と主張した。
アプローチ
① 診断主義アプローチ
人物名 ハミルトン
- リッチモンドの系統を継ぐ診断派の女性研究者
- 『ケースワークの理論と実際』(1940)
概 要
- フロイトの精神分析学に基づく
- 問題や原因が、クライエント自身の精神や人格にあると考える。
- クライエントの成育歴、生活歴を分析し、自我の働きを解明。
- 援助者主導による「調査⇒診断⇒治療」の過程を重視し、問題解決を図る。
- 社会環境に働きかけることはせず、クライエントの自我を変化させ強化することにより、適応を図ることが援助の目的。
その他
② 心理社会的アプローチ
人物名 ホリス
概 要
- 診断主義アプローチの立場を継承し、派生した折衷理論。
- 問題が個人の内面にあるとした診断主義アプローチの考えを根底にしつつも、「状況の中にある人間」をケースワークの中心概念とした。
- クライエントの社会的側面の援助を含めた働きかけを行う。
その他
- 診断主義アプローチで、治療モデルから切り離した「環境」を援助の対象に含めた折衷理論。
③ 機能主義アプローチ
人物名 タフト、ロビンソン
概 要
- ランクの意思心理学の理論をもとに、クライエントの意思の力に着目。
- クライエントの心理的内面のみを強調する診断主義アプローチと、クライエントの意思を強調し、機能派として激しく対立した。
- 人は意志の力で問題を解決していけるというランクの説にそって、援助者の属する機関の機能を自由に活用させることから、機能主義アプローチと呼ばれる。
- 援助者はクライエントの自我の展開を助ける存在として、問題を解決に導く。
その他
- [人物]アプテカー
機能主義アプローチの立場から、診断主義アプローチとの折衷理論を唱える。
ケースワークとカウンセリングの比較分析をした。
『ケースワークとカウンセリング』(1955)
④ 問題解決アプローチ
人物名 パールマン
概 要
- 診断主義アプローチの立場にクライエントの意思の力を重視する機能主義アプローチを取り入れ、役割理論も参考にしている折衷理論。
- 人が生きていくうえで、問題は連続して起こるが、これを解決していくことがソーシャルワークであるとし、問題解決アプローチと呼ばれる。
- 問題を解決していく主体は、クライエント。援助者との役割関係が重視される。
- クライエントのワーカビリティを重視。
- 問題解決アプローチでは、特定の人間や生活困難・問題といったような対象領域を限定しない。
- クライエントが必要に応じてゴールを設定し、達成することで問題を軽減・解決していくことが目的。
その他
⑤ 課題中心アプローチ
人物名 リード、エスプタイン
概 要
- 心理社会的アプローチ、問題解決アプローチ、行動変容アプローチの影響を受けた、既存のアプローチをまとめた理論。
- 「計画的な短期性」を重視。援助は短期である方が効果的であるとする考え方。
- クライエントが実行可能なものを短期課題(約6~12週間、3~4か月)として設定する。
⑥ 危機介入アプローチ
人物名 ラポポート、カプラン
- 『予防精神医学の原理』(1964)(カプラン)
概 要
- 精神保健分野におけるリンデマンの危機理論は、災害に遭遇した人々が悲しみから立ち直る過程を分析している。この危機理論をケースワーク理論に導入したもの。
- フロイトの精神分析、エリクソンの自我心理学、学習理論、ロスの死の受容過程等の影響受けて体系化された。
- 危機状況に直面したクライエントや家族への迅速かつ効果的な対応を行い、短期処遇で対処能力を強化する。
- なるべく早期に介入を行い、危機状況にある対象者が、できるだけ早くその状況から抜け出せるようにする。
- ストレス・コーピング理論。
⑦ 行動変容アプローチ
人物名 バンデューラ
概 要
- 学習理論に基づく行動療法をケースワークに導入して理論化。
- クライエントの特定の問題行動の変容を目指すため、行動変容アプローチと呼ばれる。
- モデリングによって、今までの良くない行動を減らし、行動が良い方向に変化することにより、問題は解決すると考える。
⑧ エンパワメントアプローチ
人物名 ソロモン
- 1970年、アメリカでエンパワメントの概念を導入した。
- 『黒人のエンパワメント』(1976)
概 要
- クライエント本人が主体となって問題解決できるようにすることが目的。
- クライエントのストレングスを活用していくため、ストレングスモデルと深く関連。
- クライエントと援助者が対等なパートナーシップを構築し、個人と、個人を取り巻く環境を調整する力をパワーと呼び、パワーの不均衡によって生じている問題を解決することが目的。
⑨ ナラティブアプローチ
人物名 ホワイト、エプストン
- 社会構成主義
- 「言葉や認識によって現実が作られている」
概 要
- クライエントが語る物語(ナラティブ)をとおして援助を行う。
- クライエントと援助者が共同でストーリーを生成し、クライエントが新たな世界を作り出すことにより、問題状況と決別することが目的。
⑩ 解決志向アプローチ
人物名 バーグ、シェザー
概 要
- 数回の面接で治療する短期療法(ブリーフ・セラピー)のひとつ。
- 原因を追究していく心理療法とは異なり、未来の解決像を構築していくことで、望ましい変化を短期的に引き出す。
- クライエントが抱く解決のイメージを尊重し、その実現に向けて社会的機能を高めることを目指す。
- エクセプション・クエスチョン
例外的に成功した体験をイメージしてもらう質問 - ミラクル・クエスチョン
問題解決した状態や問題が起こらなかった場合をイメージしてもらう、奇跡の質問ともいう。 - コーピング・クエスチョン
クライエントの抱える問題を受容して共感し、どうコーピング(対処)してきたのかを尋ねる質問。 - スケーリング・クエスチョン
今の状態を点数化するような質問。
⑪ 実存主義アプローチ
人物名 クリル
概 要
- 自己の存在意味を理解できず、自己が不安定な状態のクライエントを対象。
- 援助者とのかかわりの中で、自分自身の存在意味を把握してもらい、自己を安定させていくことによって、疎外からの解放を目指します。
- 自己の存在への気付きを重視し、援助者とクライエントの対話を中心とした関りによって展開される。
⑫ フェミニストアプローチ
概 要
ポイントの整理
けっこう覚えるところが多い。
しかし、頻出項目なので、ここはチェックです。
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